社会人からパイロット

社会人からパイロットを目指す方へ、そのヒントと応援をするブログです。航空ファンの方にも楽しんでもらえるよう、業界の出来事に雑感を交えながら紹介していきます。

社会人からパイロットを目指す(4)

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FAA(ICAO)の自家用ライセンスを取得したら、日本で学科試験(法規のみ)を受験すれば、晴れて日本の自家用操縦士ライセンサーです。あとは航空身体検査(2種)と航空無線通信士、または航空無線技士を取得すればルール上は日本の空でも飛べることになります。

下記のサイトを見れば書き換えの概要は分かりますが、航空局に電話するなり、もしくは直接足を運べば親切に教えてくれます。(これが一番間違いないです)

国土交通省サイト

http://www.mlit.go.jp/koku/15_bf_000724.html

鳳文書林サイト

http://www.hobun.co.jp/ginou/gaikoku.html

ここまでが第一段階です。

この時点で自分は本当にパイロットになりたいのか、時間と費用の見込みはどうなのか色々もう一度考えてみて下さい。訓練校は都合の良いことしか言いません。ここまで訓練を進めた方は、きっと色々なことが見えてきていると思います。

次のステップに進む場合、何通りかの進め方があります。

① FAA(ICAO)で事業用多発計器まで取得 → 日本の事業用・計器試験の一部が免除

② FAA(ICAO)で計器を取得+必要時間付 → 日本の計器試験の一部が免除

③ FAA(ICAO)で事業用多発計器、教育証明まで取得

④ この先は全て日本で訓練

多くの人は②の方法を選択し、日本の訓練校に進み、日本で事業用・計器を取得します。個人的には①の方法をおススメします。やっぱり航空大国アメリカの免許は何だかんだ強いんです。

FAAの事業用を取得した後、B737A320のタイプレーティングを取得して、ゼロタイムで東南アジアの航空会社に就職した日本人もなんかも知ってます。(そうなると日本のライセンスは不要ですね)

あと今、アメリカではCFI(教育証明)がいなくて困ってるようです。CFIでビザ取得はなかなか難しいと言われていますけど、真面目にやってれば通ったスクールで雇ってくれるかもしれません。そうすれば一気にフライトタイムが伸びて、ATPの取得もあっという間でしょう。(30歳前の方であればこの方法もおススメです。英語も出来るようになるし、何より人生経験が豊かになります。日本人がいないスクールだったら、自分が日本人の対応できますよ!なんて採用アピールするのも良いかもしれません)

学習方法はFAAの計器も事業用も自家用と同じです。僕みたいに普通にサラリーマンしながら終わらせることができます。(会社は辞めなくても大丈夫です)ここでも大事なことは『日本でできることは全部やってしまう』ことです。

夏季・冬季休暇、ゴールデンウィークと連休に有給休暇を数日くっつけたら、このあたりのライセンスまでは取ることができます。ここまでくれば英語が苦手だった人も免疫もできて力がついていると思います。英会話スクールに行くより、格段に英語は出来るようになっているはずです。

僕はFAAでは自家用が一番大変でした。何も知らず、要領を得ないからでしょうね。計器や事業用はそれまでの経験をもとに学習していくので、ペースもずっとつかみやすくなっているハズです。

事業用までやると、日本人経営のスクールと現地スクールでは恐らく200万近い差ができているでしょう。日本人スクールのメリットはもちろんありますが。

訓練途中で個人的に日本人CFIやAGIを持った人と仲良くなれると訓練効率とコスト削減には大きく繋がります。ネットワークを広げていくこともこの世界では大切です。

FAA(ICAO)で多発事業用計器ライセンスまで取得できれば、ここでまたひと段落です。FAA(ICAO)で上級ライセンス(教育証明、限定変更など)を目指す方法もありますが、多くの人はここからは日本の訓練校で事業用・計器過程に進むことになります。

ここまでで資金的に一杯いっぱいになっている人を多く見かけます。なので、いかにここまでに費用を掛けず、しっかり勉強できているかが大切です。

免許は誰でも取れます。『ちゃんと』理解しているかが大事なんです。でないとこの先で本当につまずくことになります。

ぜひライセンス取得を目標とせず、継続的な学習を続けて、確実な知識と技量を身に着けてください。