社会人からパイロット

社会人からパイロットを目指す方へ、そのヒントと応援をするブログです。航空ファンの方にも楽しんでもらえるよう、業界の出来事に雑感を交えながら紹介していきます。

パイロット不足と採用

// 2020年以降の路線拡大に向けて、各社パイロット不足が深刻になってきています。 その割には採用が少ない…と思っている方もいると思いますが、どこの会社でも公募以外の採用等で訓練がフル稼働しているために訓練枠を増やさないと対応できない状況になって…

訓練費とその捻出(3) FXについて(番外編)

// 空に関する話題ではないですが、FXについての反響が多かったので、番外編として、僕の知る範囲で初心者の方向けにFXを紹介しておきます。(興味のない人はスルーしてください) FX(外国為替証拠金取引)とは、外国為替取引を「証拠金」で行う取引です。…

ピーチ 成田-奄美 バニラエア

// ピーチは10月1日、成田-奄美大島線の運航を開始しました。これはバニラエアとの統合によるもので、8月末までバニラが運航していたものを引き継いだ形ですね。バニラが運航しピーチ仕様に改修したエアバスA320型機(登録記号JA04VA)を、初便に投入してい…

航空英語能力証明

// 国際線を運航するパイロットには『航空英語能力証明』の所持が義務図けられています。エアラインに所属している人は国土交通大臣の指定を受け、社内で受験できますが、それ以外の方は国土交通省に申し込みをして、学科試験・実地試験を受験しないとなりま…

訓練費とその捻出(2)

// 訓練費用について悩んでいる方が多いようなので、副業を含めた訓練費の捻出方法について考えてみたいと思います。 前にも書きましたが、自家用操縦士取得までは仕事を持っている方は辞めずに訓練をした方が絶対に良いと思います。その先、事業用などの海…

採用試験(適性検査)について

// 晴れてライセンサーとなれば一番の関門となる採用試験ですね。学科や面接が通らなければ話にならないですけど、難しいのは『適性試験』ではないでしょうか。 各社工夫を凝らして様々な角度から受験生を見ていますが、当然言えることは失敗しなければ(上…

CRMとTEM

// 小型機の訓練時はなかなか馴染みがないかもしれないですが、2マンの飛行機を運航する際は、必ずこの『CRM』とか『TEM』とかという話がよく出てきます。皆さんも何度か聞いたことがあると思いますが、航空機事故の減少を願う人々が期待して作り上げたのが …

ATC(2)

// 毎日飛んでいると時々???と思うATCが来ることがあります。『そんな時は迷わずコンファームをしましょう』と前のブログでも書きましたが、そのコンファームがなかなかできない人が意外と多いんです。一部聞き取れなくても前後の脈絡から「きっとこうい…

パイロット不足 その3

// 『パイロット不足という割に募集が少ないのは何故か?』という質問を頂いたので、ブログを通じ、回答したいと思います。 // おそらく殆どの会社は、新しいパイロットの獲得に必死になっているのは間違いありません。本音はどんどん採用してどんどんFO昇格…

パイロット不足 その2

// 2020年に向けた羽田発着枠拡大に向け、先日は首都圏の空域に大幅な変更がありました。国内各社では需要増加を見込みその準備に追われているようですが、どこも人材不足には頭を抱えているようです。 パイロットの場合、その性質上養成までに長い年月がか…

韓国のLCC

// 韓国にはLCCを含め多くの航空会社がありますが、韓国国土交通海洋省は新たにLCC3社を認可したようです。(更に申請を待っている会社も数社存在しています)韓国の航空業界は益々熱くなりそうです。 ①エアプレミア(仁川空港) 2020年9月の就航を予定して…

パイロット不足

// パイロット不足はとても深刻で各社2030年問題として対策を取り始めています。J社も既卒の自社養成を始めたり、LCCの設立、P社も昨年LCCとして初めての自社養成を発表しました。韓国でも新たにLCCが何社か設立されたようですし、アジア・世界規模で考えれ…

路線訓練

// 型式訓練が終わるとエマ訓やその他ライン運航で必要となる座学が実施され、いよいよ最後のライントレーニングに進みます。 ここまでくれば…と僕は思ってましたが甘かったです。実運航のプロシージャーやATC、路線や空港研究など勉強しなければならないこ…

型式限定訓練

// 就職試験をクリアできれば各社地上研修等はあると思いますが、いよいよ限定取得訓練に進んでいきます。数名で同期となって訓練を進めていくんですが、とにかく勉強漬けの日々でした。CBTでシステムなどを勉強して、そこからFBSと呼ばれる動かないシュミレ…

集中力

// パイロットは航空法で乗務時間が設定されています。僕の会社では1ヶ月100時間以内、3ヶ月270時間以内、年間1000時間以内という具合です。ごくごく普通の会社員を経験した僕は『働く時間がそんなに短いの?すばらしい!』と思ったものでした。でもこれはあ…

社会人からパイロットを目指す(7)

// 一通りのライセンス取得が終わると就職活動になりますが、航大等とは異なり直ぐに就職といかない場合があります。 その間、各社の募集をチェックしながら、技量維持をしていく必要があります。ライセンスを取得した後も、想像以上にその費用やエネルギー…

海外での就職

// パイロットという職業の良いところは知識と技能を身につければ国外でも仕事につけるチャンスがあるところです。もちろん日本で生まれ育った僕たちにとって国内で働くことが一番ストレスは少ないと思いますけど、ライセンスや年齢の問題でそれが難しい時は…

自費訓練を行うということ

// これまで訓練の進め方の流れを書いてきましたから、これから免許を取得しようと考えている人もまさに訓練中の人も大体の流れは理解してもらえたのではないでしょうか。 自費での訓練にはやったものにしか分からない怖さと苦労があります。出口の見えない…

年齢の問題

// 『パイロットって何歳までなれるの?』とよく聞かれるので、あくまで僕の会社の場合と周りを見て感じる範囲で答えれば 『その人個人を見て決めている』 僕はそう感じます。若い方がいいのは当然ですけど、だからと言って年齢の高い人が絶対ダメでもないみ…

社会人からパイロットを目指す(6)

// 海外ライセンスの取得が終了すれば、いよいよJCABです。就活を考えれば推薦のもらえる国内の二大訓練校(A社・H社)が良いですけど、今はこの2社は通い訓練は出来ないんじゃないかな。でも仕事、辞められない人もいると思います。 JCABの事業用多発計器は…

ATC

// 『Wishful Hearing』って聞いたことありますか?日本語にすると『期待聴取』 つまりはっきりとATCが聞き取れなかったとき、聞き取れた部分だけリードバックしたり(聞き取れなかったところは無視して)、若しくは『いつもこうだからきっと今回もそうだろ…

定期訓練とRNAV航法

// 前回気象の話をしたので、僕が良く使っている天気サイトを紹介しておきます。いつもショーアップ前にこのサイトで天気の概要を掴んでおきます。 フライトお天気 https://www.tono2.net/ 今月は基準月と呼ばれる定期訓練月です。SIMを使って事前に渡された…

社会人からパイロットを目指す(5)

// 海外ライセンス(FAA)のまとめをしておこうと思います。 ① 日本でできること(特に学科・知識)は全て日本で先に済ませてしまう。 ② できればFAA事業用多発計器まで取っておいた方がよい。 ③ 現地校と日本人スクールでは総額で200万円以上の差が出ること…

パイロットの考え方

// 毎日寒くて、北海道や東北、北陸は基本的にウインターオペレーションになっています。飛行機の勉強をしている方は、四季を通しての気象特徴を掴んでください。例えば東京にお住まいの方は『東京が大雪になる気象条件』を知ってますか?『南岸低気圧の中心…

ウインターオペレーション

// 冬季運航の季節はパイロットにとって嫌なものです。もちろん夏は台風、CB…どの季節も難しさはあるんですけどね。 パイロットとしては、巡航中に天気や滑走路状態のデータを取って、着陸距離を計算して、Icing装置を作動させて…とにかく仕事が増える訳です…

航空身体検査

// 航空身体検査の更新があったので、そのことについて書いておこうと思います。 日本では事業用操縦士以上は第1種航空身体検査証明が必要になっています。これは先のブログでも紹介していますが、同じ第一種身体検査でも検査機関によってその検査方法が若干…

訓練費とその捻出

// 前回までFAA(ICAO)の事業用多発計器までの大まかな道のりを書いてみました。でも社会人にとって一番問題となるのは訓練費の捻出だと思います。 仮にFAAの上記ライセンスを現地スクールで取得した場合、4~500万くらいでしょうか。確かに高額ですが、例…

社会人からパイロットを目指す(4)

// FAA(ICAO)の自家用ライセンスを取得したら、日本で学科試験(法規のみ)を受験すれば、晴れて日本の自家用操縦士ライセンサーです。あとは航空身体検査(2種)と航空無線通信士、または航空無線技士を取得すればルール上は日本の空でも飛べることになり…

パイロットと英語力

// パイロットは英語ができないとダメと思っている方も多いみたいですけど、僕の経験では一番どうにでもなるところかなと思います。(日本のラインで飛ぶなら) もちろん英語は必要です。しかし飛行機のことは英語で勉強するしかないので、ある程度は自然に…

社会人からパイロットを目指す(3)

// G1000 身体検査が問題なければ、航空無線通信士資格の取得して、FAAなどの自家用学科試験対策(独学)を行いながら、いよいよスクール選びとなります。 検索をかければ沢山のスクールが出てきます。どこが良いのか分かりませんよね。働きながらのライセン…