社会人からパイロット

社会人からパイロットを目指す方へ、そのヒントと応援をするブログです。航空ファンの方にも楽しんでもらえるよう、業界の出来事に雑感を交えながら紹介していきます。

パイロットの考え方

f:id:ship737:20190927094359j:plain

毎日寒くて、北海道や東北、北陸は基本的にウインターオペレーションになっています。飛行機の勉強をしている方は、四季を通しての気象特徴を掴んでください。例えば東京にお住まいの方は『東京が大雪になる気象条件』を知ってますか?『南岸低気圧の中心が大島から八丈島を通過し、かつ850hpa高層天気図で-6℃、500hpaで-30℃の寒気移流があるとき』ですね。そんな具合に季節ごとにまさに今日の天気を気にしていくことが大切です。航空気象の専門書といえば『新しい航空気象』です…が難しいです。正直読む気になれません。(笑)これから勉強される方や気象についてもう一度学習してみようという方はこちらの本がとても分かりやすいです。

    

<Amazon Prime 無料体験>

気象は苦手という方も多いですけど、僕はこの2冊が一番読みやすかったです。気象はネットやテレビで天気図を見て明日の予想立てて、その結果を翌日自分自身で確かめることができますから、お金をかけずに勉強できます。METERやTAFは誰でも読めるようになりますから、大事なのは地上天気図と構想天気図、渦度、鉛直流の見方を理解して、天気の動向を把握していくことです。気象の知識は一朝一夕には解決しませんから、やっぱり毎日天気を気にして勉強していくことに尽きると思います。

今日のタイトルは『パイロットの考え方』でした。良いパイロットは良い社会人であることが前提とよく言われますけど、一般社会と乗員社会では良いとされることが結構違ったりもします。例えば一般的な会社では上司に意見があっても言わないとか、我慢するとか…若しくは言ってもその言い方をものすご~くソフトにしたりしますよね。でもパイロットの世界ではそれは悪なんです。思ったこと、気付いたことはハッキリと口にする『アサーション』が大切なんです。もちろんカドがたつ言い方は慎みますけど、PFがチェックリストオーダーを忘れた時などは、『そろそろチェックリストやっておきますか?』なんて具合にアサーションをしていくんです。今の飛行機は二人で運航しますから、二人で考えて飛ばすことが大事なんです。『このキャプテンはベテランだし、大丈夫だろう』という考えは捨てなければならないんですね。常に自分で考え、自分だったらこうするという考えを持ちながらコックピットに座ることが大事なんです。小型機の訓練でも同じです。『教官がいるから大丈夫だろう』という考えは捨てましょう。

自費で勉強する人は良くも悪くも『自分のペース』です。ラインの訓練ではそうはいきません。決められた期間で決められた基準に達することが求められます。でもこれは自分では気づけません。一般的な常識もちょっと違ったりします。なので今からそうった意識や考え方を学んでおくとよい思います。と言ってもどうすれば…と思うので、身近に乗員が居れば話を聞くのが一番ですし、あとは先輩方が出版されている本を読むのもいい勉強になると思います。(面接試験とかで使えるフレーズも結構あったりします!)私が読んだものの中で是非というものを紹介しておきますので、良かったら読んでみてみてください。

  

Amazon Prime 無料体験

本を通して他の人の頭の中をのぞくことが出来のは本当にありがたいと僕は思ってます。実際ラインで飛んでいるとジェネレーションギャップを感じるときもありますけど、この世界、他の人の経験をどのくらい自分のものにできるかがカギです。だから『同期で』とか『仲間が大切』なんて言葉をこの世界ではよく聞きますよね。ハンガートークが一番勉強になったりします。

このブログのテーマは『社会人からパイロットを目指す』です。如何に他の仕事につきながらも飛行機の頭にしておくかこれが大事です。天気はいつでも勉強できますし、本を読むのも通勤電車でできます。とにかくできることからやる!これが大切だと僕は思ってます。

もう一歩進んだ勉強をしたい方は航空事故の本を読んで、CRMやTEMについて考察してみるといいと思います。(そこまでしている訓練生はなかなか居ないですが、面接時や実用機での訓練時には必ず役に立ちます)

航空局の試験官はよく勉強していますから、こういったところまで勉強している受験生がいると嬉しくなり、安心するようですよ。