社会人からパイロット

社会人からパイロットを目指す方へ、そのヒントと応援をするブログです。航空ファンの方にも楽しんでもらえるよう、業界の出来事に雑感を交えながら紹介していきます。

路線訓練

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型式訓練が終わるとエマ訓やその他ライン運航で必要となる座学が実施され、いよいよ最後のライントレーニングに進みます。

ここまでくれば…と僕は思ってましたが甘かったです。実運航のプロシージャーやATC、路線や空港研究など勉強しなければならないことがまだ山ほどありました。勿論それだけでなく、教官機長からは「これって何〜?」みたいな質問攻撃は毎回あるし、やっと路線でたものの景色を楽しむ余裕なんて全く無かったです。それでも色々な空港へ行けるのは楽しかったですし、充実感もありましたね。

ここでやっぱり大切になってくるのはAIM-Jの知識。基礎訓練前からとにかく繰り返し読んでしっかり理解し、リビジョンを確実に押さえてある人はここでも余裕が生まれます。RWSLってすぐにわかりますか?滑走路状態表示灯(AIMJ155)ですが、小型機で訓練しているような空港にはついていないですよね。そんなことも改めて教えてくれるわけではないので、初めから自分で勉強しておくと良いでしょう。ATCも自己流では絶対に認めてもらえません。小型機の運航と違ってATCの指示も多くなります。一度に3つ、場合によっては4つくらい来ますから、正確に理解してリードバックしていくことが求められます。

ちょっと想像してみて下さい。アプローチの準備が始まってCDUを入力したと思ったら、キャビンから体調不良のお客様の連絡。そんな時は場合によってはPMが地上と遣り取りをしないといけません。そのタイミングでRWYチェンジ、そして天気も悪い、いつもと違うATC…PMに負担が物凄くのしかかります。SIMだったらここで故障もおこちゃったりします。当たり前ですがOJTでもそんなことは当然やってくるのです。そんな時に「えーと」なんて考えていたら引きずり下ろされます。(笑)

そして難しいのがCRM。色々なキャプテン様がいらっしゃいますから…なんか勘違いしちゃっている人も多かったりします。時代は変わっているので、そんな人は早く去って欲しいのですけど…(CRMについてはまた改めて書こうと思います)

路線訓練が終われば晴れて副操縦士にチェックアウトです。給料も大きく変わりますね。(約3倍??)その日を目指して頑張って下さい!(まだまだ試練は続くのですが…笑)