社会人からパイロット

社会人からパイロットを目指す方へ、そのヒントと応援をするブログです。航空ファンの方にも楽しんでもらえるよう、業界の出来事に雑感を交えながら紹介していきます。

定期訓練とRNAV航法

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前回気象の話をしたので、僕が良く使っている天気サイトを紹介しておきます。いつもショーアップ前にこのサイトで天気の概要を掴んでおきます。

フライトお天気 https://www.tono2.net/

今月は基準月と呼ばれる定期訓練月です。SIMを使って事前に渡されたプロファイル通りにやればいいんですけど、意外と難しい科目もあったりで…いつになっても訓練とか審査と名前がつくものは嫌ですね。それも苦手な人との組み合わせだったりすると最悪だったりで…。ちなみに航空運送事業会社に所属しているとこの訓練(審査)が特定技能証明の役割も果たしているそうです。エアラインではこのような訓練が半年ごとにあります。これでカレンシーを保つことができます。これ以外にもFOの場合だったらCAT資格とか、左堰操縦とか…カレンシー維持のために必要場訓練が意外と多くあります。

以前の日本はFAAのフライトリビュー的なものはなかったんですけど、やっぱり小型機の事故が多いんでしょうか。いずれにしても空を飛ぶ以上、プロアマ問わす定期的に訓練を受けることは重要です。常に知識・技術ともにブラッシュアップして安全運航を目指しましょう!

半年くらい前からCRTの見すぎか目の調子が今ひとつだったのですが、先輩に勧められたサプリが自分には驚くほど効果的だったので、紹介しておきます。目に不安がある人は是非試してみて欲しい商品です。(安易に眼鏡の度数を上げてはダメですよ) 

ちなみに定期訓練も落とすと再訓練や再審査となります。機長になると更に機長認定というのがあったり、教官にも自分のパイロットとしての基準月以外に教官としての基準月があったりもします。いつも試験とか審査とか嫌になりますけど、それだけ遣り甲斐も大きな仕事だと僕は思っています。ライセンス取得中は『早くこのライセンス取れないかなー』と思いますが、就職後は『早く審査が終わらないかなー』と同じようなことを考えていると思います。

また現在のIFR訓練でどの程度RNAVについて教わるのか僕は知りませんが、入社まで全く知らない方がいるという話を聞いたので、少しだけRNAVについても紹介しておきます。今のライン機は殆どRNAV航法で飛行しているので、概念くらいは知っておかないと入社訓練時にちょっと???となるかもしれないです。

AIM-J【549】に書かれていますが、ちゃんと勉強されたい方は下記のような参考書もあります。簡単に言えば『VOR等の地上無線施設を結んで設定された航空路ではない』ということです。では自由に飛べるのか?というとそうではなく、結局は設定されたwaypoint を結んでいくことになります。しかしそこに無線局は必要ないので、フレキシブルなwayポイント(航空路)の設定ができるわけですね。(それぞれの飛行機が好き勝手に飛べるという意味ではないです)

 

そして法制度や機上監視装置の有無等で性能要件が変わり、RNAV5とかRNAV1とかという具合に細分化されています。(因みに5とか1という数字は全飛行時間中の少なくとも95%は、その数字NMまでの範囲にいなくてはならないということ)簡単にいえばこんな感じですが、単純な話ではないので、自分である程度は勉強しておくことをおススメします。

ライン機はIFRで飛んでますが、実際のオペレーションはCDUでRWYを選び、SID、waypoint、STAR、APPを入力すれば、あとはAPエンゲージで基本的には自動で飛んでくれます。その通り飛んでいるかはNDを見れば分かるので、小型機のIFRナビゲーションよりははるかに分かりやすいです。(だからといって『簡単』というのも違うのですが…)

CDUの使い方は入社後の訓練で教えてくれますから心配ないです。でもRNAVの勉強は概要だけでも予めしておくとよいと思います。RNP1?Basic RNP??なんてことのないように。

この仕事を続ける以上、訓練や勉強は毎日続きますが、それでも遣り甲斐の大きな仕事だと思います!